物質の磁場に対する反応性、すなわち常磁性(para-magnetism)、反磁性(dia-magnetism)を定量的に現す物理量に磁化率(susceptibility)があります。 susceptibilityの差異による位相変位の情報を強度画像に加えることで、定性的、半定量的に磁化率を“強調”した画像が古くからある磁化率強調画像(Susceptibility Weighted Image: SWI)でしたが、 QSMは磁化率そのものを“定量化して描出する”技術であり、例えば常磁性物質であるデオキシヘモグロビン,フェリチンは高輝度に、弱い反磁性物質である生体内の水、石灰、ミエリンは低輝度に描出されます。
このQSMと呼ばれる新しいMRI技術に関して、当院はMRIメーカーと共同研究をおこなっており、早期に導入しています。