脳動脈瘤
未破裂脳動脈瘤が発見された患者さんには、まずはじっくりと説明させていただき、時間をかけて考えてもらうことを重視しています。個々の患者さんごとに、動脈瘤のサイズや形状、部位などの条件をきめ細かく精査したうえで、治療の必要性とリスクを深く理解していただき、方針を一緒に考えていくことを大切にしています。
通常の動脈瘤は、その特性に応じて、開頭手術か血管内手術かを選択して治療します。開頭手術の場合は、クリッピング術が基本的な治療法ですが、一口にクリッピングと言っても、動脈瘤の形状は非常に複雑です。正常血管をしっかりと温存しながら、動脈瘤を裾野まで完全に消滅させて高い根治性を得るために、どのような形状のクリップをどの方向で幾つ使って処置するか、そこに深い拘りをもって行っています。血管内治療も新しいデバイスが次々と出現し、進歩を続ける治療法です。開頭手術チームと血管内治療チームとで常に検討を重ねながら、ベストの治療を患者さんに提供します。
動脈瘤には、巨大なサイズや部分血栓化など、通常のクリッピングやカテーテルでは治療できないものも存在します。こうした場合は、頭皮の血管や腕の血管などを用いたバイパス術と組み合わせることで治療を実現します。手術の確実性と安全性を高めるために、AR(仮想現実)ナビゲーションや術中顕微鏡下蛍光血管造影による血流解析など様々な機器を駆使して信頼性の高い治療を展開しています。
近年では、他施設を含め過去にカテーテルで治療された動脈瘤が再発した患者さんも散見されるようになってきました。こうしたものに対して手術できちんと根治してさしあげることも私たちの任務だと思っています。